提案者:床井 浩平(和歌山大学システム工学部准教授)
地のものを消費する地産地消は、わが国の食料自給率向上と農林水産業の6次産業化を目指した、国を挙げた取り組みです。不健康な食の代名詞のように言われることがあるラーメン・中華そばで、和歌山ラーメンはこの「地のもの」で構成された、地産地消のエースだと思っています。
醤油、じゃこ、店によってはなまり節、そして上に乗っているかまぼこは、みな和歌山の産品です。和歌山ラーメンがうまいとしたら、それは「和歌山のうまみ」が凝縮されているから、ということがマスメディアで和歌山ラーメンが取り上げられ始めたときに言われました。
でも、地元の皆さん、和歌山ラーメンがおいしいことなんて、ずっと昔からご存知でしたよね? 私は1986年に和歌山に来たのですが、その当時からどこでラーメンを食べてもおいしいと思っていました。また、そのことを話題にすると、地元の人はみんな同意されました。なのに、皆さんそういうことは大っぴらにはおっしゃらない。自慢されない。テレビに取り上げられ、和歌山の外の人に「和歌山ラーメン」と名を付けられて、初めて自分たちがとてもおいしいもの、優れた食文化を手にしていたことに気づく、といったことがありました。
そこで提案。もっと自慢しましょうよ。自分がいいと思っていること、好きだと思っているもの、食べ物や風景や街並みなど。そのためには、たとえば和歌山の食文化について、我々ももっと学ぶ必要があります。自分がおいしいと思っているものを、相手にも「おいしそうだ」と思ってもらうためには、それなりに知識が必要です。
食文化に限らず、身近にたくさんある「いいもの」を見直してみませんか。そして、それを自慢したい相手が知っているキーワードを使って説明すれば、和歌山ラーメンに次ぐ特産品が見つかるかも知れません。
写真=和歌山ラーメン
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なお、皆さんからの「和歌山よくする法案」も募集中です。
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編集部「よくする法案」係
郵送=〒640・8570ニュース和歌山
FAX=073・431・0498
メール=nwtoko@nwn.co.jp
法案への読者の声
7月4日号掲載 年2回 友ヶ島一斉清掃の日を
最近人気スポットの友ヶ島ですが、ゴミが散らばっているのが現状。年2回、清掃の日を設けましょう。 (FBグループ「和歌山の自慢を共有しましょう」発起人・栄隆則)
◎昨年初めて友ヶ島に行ったが、海の景色はとてもきれいなのに、浜はゴミだらけでびっくりとともにがっかりした。のんびりできるいい所だけにとても残念だった。語り部さんの案内を見逃してしまったので、本法案の企画はうれしい。船代も無料なら清掃もウキウキ頑張れそう。都合が合えば、予定に入れたい。(主婦 中谷久江・54歳)
◎加太は大好きな場所だが、友ヶ島には渡ったことがない。市民、県民こぞって友ヶ島に渡って一斉清掃する、いいですねえ。ぜひ参加してお役に立ちたいと思う。他府県の城下町を歩くと、お城が良いし、町もとてもきれい。和歌山を振り返ってみれば、すばらしい和歌山城があるのに、町は今一つきれいではない。和歌山をきれいな町に、友ヶ島を美しい島にして、リピーターを増やそう!(会社員 中村良一・67歳)
◎友ヶ島をきれいにする活動に賛同する。ゴミの持ち帰りは友ヶ島利用者の当然の義務だが、現状では不心得な人々がいたり、漂着ゴミも多い。きれいな友ヶ島を次世代に残すため清掃活動が長く続くように、友ヶ島の利用者にも一部協力してもらってはどうか。清掃にはゴミ袋やその他の道具が必要。それらについて少しでも清掃参加者の負担が軽くなるよう、友ヶ島利用者の渡船の船賃に上陸費として1人100円程度上乗せする方法が徴収しやすいと考える。(無職 匿名・69歳)
◎県民で観光スポットを大切にするイベントは定期的に行いたい。そこに県外の人も参加できる企画が合わされば、アピールになり、きれいな雰囲気も維持できる。6月27日号で提案のあったアニメの舞台や、和菓子づくりの会場として活用できる場所だけに清潔感は必要。あとは島の利便性(トイレ、売店、船便増など)を上げていきたい。(会社員 匿名・38歳)
◎観光客が来た日がたまたま一斉清掃の日の場合、島への立ち入り禁止はかわいそう。また、複数の団体が清掃活動を行っているようだが、友ヶ島の清掃イベントと加太宿泊を合わせた観光ツアーを作成すれば利益の増加が見込まれるという意見もあるので、窓口を一本化する方が良いのでは。それに漂流ゴミを減らす試みも行ってはどうか。長崎県で漂流ゴミをV字型の浮きにより収集するという計画が進められており、その結果も注目したい。(システムエンジニア 匿名・30歳)
6月27日号掲載 「漫画やアニメの舞台に」
◎漫画やアニメのヒットは、ストーリーやシナリオの出来具合によって大きく左右されるので、何としてもおもしろいストーリーを考えなければならない。そこで、まずは「和歌山漫画、アニメストーリー制作委員会」なるものでも発足して、物語を生み出すことが先決。とにかく優秀な原作が肝心要だ。また、漫画、アニメの良さはあまり生活の生々しさが出ないところにある。ある程度景観など対象を美化して描写できるという特質を生かして、和歌山の魅力を最大限に全国にアピールできるような作品の登場を切に願っている。(塾講師 中川祐一・57歳)
◎『天空の城ラピュタ』のような雰囲気だと、友ヶ島に多くの人が訪れるようになったように、漫画やアニメの影響力は大きい。また、漫画やアニメは、日本だけでなく、世界に向けてPRできる媒体なのでとても良い。(会社員 匿名・36歳)
(ニュース和歌山2015年7月18日号掲載)