提案者:岡田 和久(森林インストラクター)
皆さんの中には友だちが多い人も少ない人もいて、中には、人と友だちになるのがちょっと苦手という方もいらっしゃるのではないでしょうか。今回、私が提案するのは、人とのつきあいに少し疲れたと感じる方にもお勧め、「自然の友だちをつくろう」法案です。
私は森を歩くのが好きです。コナラやヤマザクラの里山を花の季節に歩くと、「こんな所にも生えてたの!」と驚くほどあちこちで咲くヤマザクラに囲まれ、ドキドキすることがあります。海岸の森ではウバメガシやハマヒサカキに出合えますが、地味な姿のハマヒサカキも花の少ない今ごろの季節には香りの強い花を咲かせ、そのささやかな自己主張がいじらしくなります。護摩壇山などのブナ林に行くとブナやヒメシャラが待っててくれ、森の主役、ブナの巨体は穏やかな気持ちにさせてくれます。
これら気になる森の仲間の中で私が最も好きな樹木はザイフリボク(写真)。別名シデザクラと呼ばれる純白の美しい花を咲かせる樹木ですが、柔らかな毛の生えた若い葉に出合うと、今年もちゃんと芽吹いてくれたんだねと、思わず声をかけてしまうのです。
気の合う友だちができると森を歩くのが楽しくてたまらなくなります。自然の中の生物の名前を調べるのはなかなか難しいことですが、気になる植物や野鳥、昆虫など一つだけ決めて調べるのであれば何とかなります。図鑑をめくったり、花の色や葉の形をキーワードにネット検索したり。最悪、名前なんて分からなくてもかまいませんが。
こうして、自然の中に知り合いが一つできると森を歩くのが格段に楽しくなってきますし、もっと友だちを増やしたくもなってきます。中には、その友だちをだれかに紹介したくなる方もいらっしゃるでしょう。
自然が人の心と身体を癒やす力を持っていることは科学的にも実証され始めています。ちょっと疲れたなって思ったら気分を変え自然の中に新しい友だちを探しに行ってみましょう。元気を取り戻せるはずです。
(ニュース和歌山2016年12月3日号掲載)
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ニュース和歌山編集部「よくする法案」係
法案への読者の声
◎「近畿のおまけ」という表現を、プラスと捉えるかマイナスと捉えるか…。要は、受けとる側の主観の問題。人間でいうなら「いじられキャラ」、すなわち「愛されキャラ」ということになる。私は、和歌山出身であることを他県の人に隠したことはないし、おそらく他県の人は我々が反感を抱くほど、特に何も思ってはいないはず。夏になれば白良浜に観光客が訪れるし、それ以外の場所でも一年中、県内の観光地は観光客でにぎわっている。和歌山の宣伝自体は悪いことではないので、法案に反対ではないが…。(主婦・匿名 30歳)
(ニュース和歌山2016年12月3日号掲載)