恥ずかしながら、編集記者をしていても誤解していた言葉に出くわすことがある。最近では〝微妙〟だ▼「この料理、微妙やな」と聞くと、おいしくなさそうに感じるが、元々は〝絶妙〟には及ばないものの、プラスの意味で使う仏教用語らしい。確かに手元の辞書では最初に「美しさや味わいが何ともすぐれているさま」との説明。日本語って難しい…▼日々の勉強にと読んでいるのが、「毎日新聞・校閲グループ」のフェイスブック。言葉の解説はもちろんのこと、一般の方が言葉をどうとらえているのかの調査結果が興味深い。〝手指〟をどう読むかは〝しゅし〟が〝てゆび〟を上回り、卒業生へ〝おくる〟言葉は〝贈〟が〝送〟の2倍以上の票を獲得していた▼言葉は時代と共に変化すると分かりつつも、個人的に許せないのが〝生歌〟だ。テレビの音楽番組名で目にすることもある。辞書には「未熟な歌。下手な歌」との意味だけ。確かに番組を見ると、歌唱力が微妙なこともあったり…。この〝微妙〟の意味はお察しください。 (西山)
(ニュース和歌山/2021年9月25日更新)