和歌山県下一、古い寺と言われる道成寺。安珍清姫伝説は「道成寺物」として歌舞伎や能など古典芸能で知られます。4月27日、恒例の「道成寺会式」が3年ぶりに行われ、参拝しました。

 大勢の観客の中、清姫の化身、大蛇が安珍を追いかける様子を再現した「ジャンジャカ踊り」を間近に見ましたが、火を吹きながら荒れ狂う姿はすごい迫力でした。最後に焼き尽くされた釣鐘の中が披露され、哀れな安珍の姿にはびっくり仰天! 安珍清姫伝説を体感できました。

 門前の土産物店「あんちん」にふらっと寄ると、名物の釣鐘まんじゅうがとても進化していて驚きました。梅あん、栗あん、カスタードなど5つの味があり、パッケージもカラフルで斬新なものになっているのです。思わずいくつか買ってしまいました。古きものを大切にしながら、新しいものを取り入れるところが素晴らしいですね。

 斬新と言えば、新曲『恋の川星の川~安珍清姫七夕伝説』もまさにその通りです。七夕にだけ逢える彦星と織姫に、安珍清姫の物語を融合させたラブ・ファンタジー。想像つきますか?

 すさみ町の作家、原きよか先生の書き下ろしで、1970~80年代に流行したシティポップの軽快な曲調が特徴です。レコーディングとジャケット写真の撮影は歌の舞台、道成寺で。七夕の7月7日に、地域先行発売しました。新しい「道成寺物」として奉納でき、光栄です。

 8月21日㊐午後2時、新曲発表&記念講演会「今に生きる! 道成寺と安珍清姫伝説」を和歌山市本町のフォルテワジマで開催します。道成寺の小野俊成院主による「絵とき説法」と私の歌謡ショーを楽しめます。新曲CD付き2000円。200人。申し込みは専用予約電話(073・457・1011)。

演歌歌手 宮本静(第4週担当)

(ニュース和歌山/2022年7月23日更新)