きくこ この間、「ぼうはんパトロール犬」って書かれた黄色いバンダナをしている犬を見かけたよ。
お母さん きくこや学校のお友達の安全を見守ってくれる犬ね。飼い主と地域の人、警察が協力して2015年9月に和歌山市の福島小学校がある地区で始まったのよ。バ ンダナを付けた犬の飼い主が散歩中に、怪しい人はいないか確認したり、危ない所や夜遅くまで遊んでいる子どもに注意したりしてくれるのよ。
きくこ そうなんだ。どうしてそんな活動が始まったの?
お母さん 2015年2月に紀の川市で小学5年生の男の子が殺害された事件を覚えているよね。ぼうはんパトロール犬1号のもか吉の飼い主、吉増江梨子さんが「こんな 事件が起こらないように、もっと地域でつながりを深めましょう」と他の飼い主と提案したのよ。昔は近所のお年寄りや隣の家族のことをお互いよく知ってい て、何かあった時は助け合っていたけれど、今はその関係が薄くなっているからね。飼い主はみんなで情報を交換して、つながりを深めて子どもを守ろうとして くれているのよ。
きくこ そうなんだ。そんな人たちや犬がいると安心するね。
お母さん 始めたころは6頭だったけれど、今は70頭ぐらいが登録していて、色んな犬が活躍しているのよ。学校へ行く時や放課後に見かけたら、きちんとあいさつしようね。
(ニュース和歌山2016年1月13日号掲載)