最近、どんな本を読みましたか? 4月23日(土)〜5月12日(木)のこどもの読書週間を前に、たくさんの本が並ぶ和歌山市西高松の県立図書館を訪ねました。特別な時しか入れない裏側ものぞき見。あっと驚く発見がいっぱいです。
昔はお城の中
県立図書館は今年で開館108周年。開館当時は和歌山城の二の丸にあり、1993年に今の場
所に移りました。
赤ちゃんや子ども向けの児童室と一般閲覧室があり、児童室には4万冊、閲覧室には12万冊が、探しやすいよう分けられ並びます。さらに1年間に約1万6000冊、新しい本が入ります。では、古くなった本はどこに行くのでしょう? 「本は捨てずに書庫で保管しています。108年前に置
いた本が今もありますよ」とサービス課の岩橋求実さん。
本が眠る部屋
実は図書館には「閉架書庫」と呼ばれる、普段はスタッフしか入ることのできない部屋がありま
す。大きな倉庫ではなく、地上2階、地下2階で14部屋に分けて本棚がずらりと並びます。閉架書庫にある本を読みたいと言われた場合は、スタッフが探して持っていきます。江戸時代の古文書など貴重な本は、厳重な扉を開けなければ入れない書庫に眠っています。
さて、子どもたちにはどんな本がよく借りられているのでしょうか? この1ヵ月間、子ども向けの本ベスト3は、すべて『かいけつゾロリ』シリーズでした。ゾロリの1作目『かいけつゾロリのドラゴンたいじ』が出たのは1987年と30年近く前になります。
写真=ずらりと本が並ぶ閉架書庫は14部屋あります
見学会に行こう
いつもは入れない裏側ですが、県立図書館では年に数回、見学会を開いています。次回は5月8日(日)午前10時半と午後2時。小学生と保護者対象。書庫見学や仕事体験など。無料。申し込みは4月22日(金)以降に所定用紙で。詳細はHP。同館(073・436・9500)。
県立図書館まめちしき
Q1. 何冊の本があるの?
➡全部で73万2832冊。ほとんどが閉架書庫にあります
Q2. 1日に何冊貸し出しているの?
➡平均1500冊。多い日は2000冊。昨年は、お正月明けによく借りられました
Q3. どれくらいの人が働いているの?
➡本にかかわる業務は約20人が交代で働いています。どんな本を新しく買うか選ぶ「選書」は司書が行っています
Q4. 本が行方不明になることはないの?
➡毎月第2木曜は館内整理日で、閲覧室にあるすべての本を点検します。年に1度、10日間お休みして閉架書庫の本も確認します
(ニュース和歌山2016年4月13日号掲載)