1970年から親しまれている和歌山県産みかんを使った「ジョインジュース」。この冬にとれたみかんでつくった商品が3月中旬から店頭に並びます。製造する和歌山農協連の桃山食品工場(紀の川市桃山町調月)を見学しました。

 

①選ぶ→洗う

17030845_senka 次々と流れてくるみかんを4人の目で確かめ、いたんだり割れたりしたみかんを取り除きます。回転ローラーの上を転がりながら進むので、全ての面を見ることができます。ブラシと水で洗い、大きさごとに分けます。

 

②搾る

17030845_sibori みかんを1分間に500個搾ることができる機械が11台あります。今年は6500㌧(みかん1個を100㌘とすると約6500万個)のみかんをこの機械で搾りました。残った皮からは油をとり、その後、乾燥させて動物のエサに再利用しています。

 

③保管→出荷

17030845_juten 果汁に残った粗い繊維を取り除き、マイナス25度の冷凍庫で保管します。出荷の時は、ペットボトルや缶、ビンに入れ、県内のJAやスーパーへ届けます。田村嘉章工場長は「みかんは天気の影響を受け、味が変わります。今年は甘さもすっぱさも少し控えめ。このバランスが味を決めます」。

写真=保管用のドラム缶に果汁を入れます

 

味を守る「官能検査」

17030845_kanno 〝味を守る最後の砦〟といわれる大事な検査。特別な訓練を受けた職員が飲んで、味や香りに異常がないかを確かめます。10年以上検査する津田秩加さんは「甘さやすっぱさは機械で数字にできますが、風味や匂いの微妙な違いは人でしか見極められません」と言います。

知ってる? ストレートと濃縮還元

 ジュースには2種類あり、果汁そのままのストレートと、保管しやすくするために加熱して水分を減らし、販売するときに水を加えて元に戻す濃縮還元があります。今年はストレート1560㌧と、濃縮果汁が290㌧できました。

(ニュース和歌山より。2017年3月8日更新)