まなぶ あ、みかんだ! ガブッ…あれ? みかんじゃないよ?
お母さん あらあら、みかんと間違えて橘を食べたのね。
まなぶ 橘?
お母さん 橘はみかんの元となった果物よ。1900年ほど前に田道間守という人が「不老不死の実」として海外から持ち帰り、海南市下津町にある橘本神社に最初に植えたそうよ。
まなぶ 僕が食べたのは、不老不死の実だったんだ!!!
お母さん 不老不死にはならないけどね(笑)。田道間守は「菓子の神様」でもあるのよ。毎年4月に全国から菓子を作る会社の人が集まってお参りするの。今年は海南市のわんぱく公園で「お菓子まつり」が初めて開かれるそうよ。
まなぶ どうして菓子の神様?
お母さん 今のように、チョコレートやスナック菓子がなかった当時、果物は甘さを味わえる貴重な食物だったの。昔の人たちは、橘を改良して甘いみかんを作り、乾燥させたりして食べていたそうよ。つまり、田道間守が持ち帰った橘は、今の菓子のルーツになったというわけね。
まなぶ そうだったんだ。お菓子まつり、行ってみたいな。
お母さん 4月2日(日)ね。菓子まきもあるみたいだし、みんなで弁当持って行きましょう。
写真=橘本神社には全国の菓子会社が供える
(ニュース和歌山より。2017年3月22日更新)