パンにぬっても、ヨーグルトにかけてもおいしいハチミツ。和歌山は全国で2番目にたくさん採れる県なんです。そんなハチミツを集めるミツバチには、昔から日本にいる日本ミツバチという種類がいます。どんな特徴があるのか紹介します。
日本と西洋の違い
まずは、日本ミツバチについて海南市船尾の和歌山県立自然博物館で昆虫を研究する松野茂富学芸員に聞きました。
日本のミツバチは大きく分けて2種類います。昔から日本にいる日本ミツバチ(写真A)と明治時代に外国からきた西洋ミツバチです。日本ミツバチの方が体が小さく、焦げ茶色をしています。見た目では見分けがつきにくいです。
和歌山市内で日本ミツバチを飼う竹田ミレーさんによると、一生で集められるミツはティースプーン1杯(4㌘)ほどで、西洋ミツバチはその5倍以上。日本ミツバチのミツは、いろんな花のミツが合わさり、まろやかで後味スッキリ。西洋ミツバチは近くに咲く1種類の花のミツを集めるため甘さが強いです。
庭で飼えます
2017年から和歌山市湊通丁北のホテルアバローム紀の国で日本ミツバチを飼っています。世話をしている佐藤喜久一郎総料理長は「月に何度か巣の掃除をします。慣れてくると、とてもかわいいです」。
実は、和歌山は全国で2番目にハチミツがたくさん採れる県。江戸時代、重ねた箱にミツを集めさせる方法(写真B)を考えたのが、有田市出身の貞市右衛門でした。現在は農薬の影響で日本ミツバチが減り、ほとんどが西洋ミツバチです。
今の季節は巣の中で身を寄せ合って冬を越し、3月に新しい巣を作ります。竹田さんは「今から庭に箱を用意すれば、巣を作る可能性があります」と話しています。
日本ミツバチを飼いませんか?
勉強会…1月は毎週日曜午前10時15分、和歌山市雑賀屋町36のカラバティー。日本ミツバチのつかまえ方や飼い方を学ぶ。500円。カラバティー(073・460・2412)。
※飼うには和歌山県へ届け出が必要です。
(ニュース和歌山/2020年1月11日更新)