野球にサッカー、美術や吹奏楽など、中学校には様々なクラブ活動がありますね。和歌山市西小二里の西浜中学校には、和歌山県内で唯一のクラブがあります。それはダンス部。部員たちは8月10日に神戸市で開かれた「日本中学校ダンス部選手権」の西日本予選を突破し、12月の全国決勝大会出場を決めました。キャプテンで3年の宮本りんさんは「予選で踊っている時、仲間の顔を見るとみんな笑っていました。笑顔で楽しく踊れたのが良かったと思います。さらに細かい点を詰めて、全国大会では迫力あるダンスを見せつけたい」と目を輝かせています。
西浜中では14年前、生徒からの希望でヒップホップ同好会ができました。9年前にダンス部となり、現在は女子部員17人が練習に汗を流しています。3年の西山累さんは「踊っていると笑顔をつくろうとしなくても、自然と笑顔になる。1人よりみんなで踊る方が楽しい」とにっこり。校内の文化祭や紀州よさこい祭りなどで発表し、9月の紀の国わかやま国体開会式にも出演します。
ストリートダンス協会ほか主催の日本中学校ダンス部選手権には2012年から出場。1年目は西日本大会で準優勝しています。今年の西日本予選は洋楽2曲を合わせた曲で、フリースタイルジャズダンスを基本にした踊りを披露しました。
あやしさ漂う前半の曲『X』では仮面をつけ、迷いさまよう雰囲気を出し、後半の『Word Up!』では一転、元気と明るさで魅せました。3年の玉置宙さんは「去年は選曲が遅かったですが、今年は春には決めてしっかり練習してきました。今回の予選の踊りが今までで一番良かった」と胸を張ります。
そして緊張の結果発表。出場12校中、全国切符を手にできる5校の中に入りました。「和歌山は1校なので、〝和歌山市立〟の〝和〟が耳に入った瞬間、みんなで立ち上がり、泣きながら舞台に上がりました」と副キャプテンで3年の三尾夕希さん。外部指導者の玉置愛さんは「他校に比べ、小柄な部員が多い分、大きな動きを心掛けました。全国大会はレベルの高い東日本勢とも競いますが、賞にからみたいですね」と話しています。
全国大会は12月13日(日)。大きな舞台での活躍に期待です。
写真 この記事上=7月のよさこい祭りでも披露
(ニュース和歌山2015年8月26日号掲載)