くまぐすまなぶ 和歌山市駅の近くで、銅像を見つけたんだけど。

お母さん 南方熊楠の像ね。植物とか日本の風習とかを研究した学者さんよ。生まれてから今年で150年なので、和歌山市が「熊楠さんは和歌山市出身」ってPRしてるわ。

まなぶ そうなんだ。どこかの大学の先生だったのかな。

お母さん 先生にはならなかったわ。小学生の時に百科事典を全部書き写したことが有名で、19歳から14年間、アメリカやイギリスで植物や宇宙、歴史といろんなことを研究したの。

まなぶ 戻ってからは、和歌山市で研究したのかな。

お母さん 最初はいたけど、すぐに田辺市に引っ越したわ。熊野の山で粘菌っていう菌をたくさん見つけて、粘菌のことを知りたかった昭和天皇に、お教えしたこともあるのよ。

まなぶ 山の中に入って研究してたんだ。

お母さん 自分の目で確かめるのが熊楠さんのやり方。それに自然を守る運動に早くから力を入れたことも、評価されているわ。

まなぶ もっと知りたいな。

お母さん 市民図書館で熊楠さんの本を紹介してるし、2月5日には市民会館で「熊楠と孫文」っていう劇があるのよ。生まれた場所や通った学校の場所を回るイベントもするらしいわ。

写真=生まれた場所に熊楠の銅像がある

(2017年1月11日号掲載)