和歌山県警察のシンボルマスコット、きしゅう君。このステッカーがはられた家や店がみんなの家の近くや通学路にありませんか?この「きしゅう君の家」ができて、今年でちょうど20年なんです。

地域で安全を守る

 きしゅう君の家は、知らない人に後をつけられたり、体を触られたり、また交通事故にあった時などに助けを求められる場所です。その家や店の人が警察に連絡してくれます。

 最初にできたのは1997年。この年、奈良県や兵庫県で子どもが被害にあう事件が起こりました。子どもたちを地域で守るため、5月に田辺市できしゅう君の家の取り組みが始まりました。現在、和歌山県内約1万5500ヵ所に広がっています。

 和歌山市で最初にできたのは鳴滝地区でした。97年からきしゅう君の家に登録する北野全美さんは「子どもは地域の宝。もしもの時はまず話を聞き、警察、あるいはケガをしているなら救急車を呼べるよう準備しています」。

車にもステッカー

 「きしゅう君のステッカーをはった車も見たことあるよ」という子、いませんか?

 そう、「きしゅう君のくるま」も約1万6000台あるんです。タクシーや銀行などの車やバイクが仕事中、地域のパトロールをしながら走っています。


 海南市且来にある自動車学校、ドライビングスクールかいなんは3月、生徒の送り迎えに使う車15台をきしゅう君のくるまに登録しました。常務の宮本悦男さんは「今までも子ども向けの交通安全教室は開いてきましたが、もっと広く子どもの安全にかかわりたいと考えました」と話します。


 新学期が始まり、新しくできた友だちと遊びに行くことがあるかもしれません。和歌山県警察本部生活安全企画課の黒井孝行さんは「知っている子も多いと思いますが、〝イカのお寿司・一人前〟の約束を忘れず、守ってください」と呼びかけています。

(ニュース和歌山より。2017年4月12日更新)