怖さ:5 山の妖怪 出没地:中津村など

16021389_yamamba

 山姥(やまうば、やまんば)は、奥山に棲む老女の妖怪。山で迷った旅人に宿を貸し、はじめはやさしい婦人の姿で食事を与えるなどするが、旅人が夜寝た後、鬼のような本性を現し、取って食うといわれる。和歌山では日高郡中津村にこんな話が残っている。山姥は腹が減ったら里に下りて牛をかたっぱしから食べてしまう。困った村人は牛小屋に鍵をかけた。すると、山姥は「餅を食わせぇ」と地鳴りのような大声をあげて、今度は村の家々を回る始末。村人たちは話し合い、餅のかわりに熱く焼けた石を山姥の口に放り込み退治したのだそうだ。しかし、山姥のたたりか、村ではしばらくの間、いくら餅をついても、すべて石にかわってしまったという
…   …   …   …   …   …
 妖怪をこよなく愛する和歌山市の漫画家、マエオカテツヤさんが毎月第2、4土曜、妖しの世界に誘います。

(ニュース和歌山2016年2月13日号掲載)