山の妖怪
出没地域 和歌山市
怖さ:3
山に棲む大男で、ふだんは大人しいが、一年に一度、猛烈に腹が減るらしく、その時は何でも手当たりしだいにたいらげるのだそうだ。ある炭焼きの男が町で米と塩を買い、馬に荷を乗せて家路を急いだ。ひとつめの峠にさしかかった時、突然やまんぼが現れ、「塩くれ~」という。塩を渡すと、それに味をしめたのか、峠の度に米や馬を求めてくる。持ち物すべてをやまんぼに渡した男は、次は自分が食われる番だと恐ろしくなって、必死で逃げたという。
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妖怪をこよなく愛する和歌山市の漫画家、マエオカテツヤさんが毎週土曜日、妖しの世界に誘います。
(2016年12月17日号掲載)