山の妖怪
出没地域:和歌山県
怖さ:4
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 河童には多くの種類が存在し、棲む場所や環境によって姿かたちが大きく異なると僕は思っている。夏は川に暮らした河童が秋に山へ入り、「カシャンボ」に変態するのはおもしろい例だろう。
 呼び名も、その種を指して呼ぶものから方言まで様々で、県内だけでも20以上はある。場所まで特定できないが、県内のこうし森というところに出た「カシマンボウ」は、森に入ってくる者を捕まえて、全身の皮を剥ぎ取り、かしま(逆しま)にひっくり返すという河童の一種。
 イタズラ好きの河童とは似ても似つかぬ恐ろしい妖怪だが、不用意に森へ入ることを戒める河童の表現型だろう。
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 妖怪をこよなく愛する和歌山市の漫画家、マエオカテツヤさんが毎週土曜日、妖しの世界に誘います。

(ニュース和歌山より。2017年3月4日更新)