町の妖怪
出没地域:串本町ほか
怖さ:3
人の思いや言葉にあえて逆らうひねくれ者を、現在もあまのじゃくな奴と言うが、語源となった「天邪鬼」もまさにそんな妖怪。串本にはいくつかの伝説が残っているが、その一つにこんな話がある。弘法大師と天邪鬼が一晩で大島まで橋を架ける勝負をした。
ものすごい力と速さで次々に大岩を海に立てて行く弘法大師に、天邪鬼は手も足も出ない始末。このままでは負けてしまうと思った天邪鬼は鶏の鳴きまねをして弘法大師に夜が明けたと思わせた。そこで弘法大師は作業を止めたため、橋の杭だけが残った。それが橋杭岩だという。
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妖怪をこよなく愛する和歌山市の漫画家、マエオカテツヤさんが毎週土曜日、妖しの世界に誘います。
(ニュース和歌山より。2017年3月18日更新)