『もっとおおきなたいほうを』 作 ・二見正直(福音館書店)

 王様はお気に入りの大砲をひとつ持っていて、この大砲を撃ってみたいと思っていました。でも、王様の国は平和なので撃てません。

 ある日、きつねが勝手に魚を取っていると知らせが入り、王様はきつねを追っ払おうと、大砲をドカン! 撃った王様は大満足。でも、きつねは王様より大きな大砲を持って戻ってきたのです。「もっと大きな大砲を作るのだ」。王様ときつねの大砲比べの始まりです。大砲の大きさで負けた王様、数の多さや見た目の派手さ、おもしろさで競うことに。

 画面からはみ出すほど巨大な大砲の横で、ドヤ顔するきつねに大笑い。ラストで、大砲はあったかくって平和なある物に生まれ変わります!

(和歌山市民図書館司書 額田美那子)

(ニュース和歌山/2018年1月24日更新)