江戸時代の地誌書『紀伊国名所図会』に「瀑布 幡川村より東にあり。一をば牡牛の瀧といふ、二を女牛の瀧といふ。牡牛の瀧のかたはらに、牛ににたる岩あり」と記され、絵図には鏡石の山並みの背後、右手に「こつて瀧」、左手に「めうし瀧」と書かれている。
その昔、唐の僧、為光上人がこの地に来た時、天より五色の幡(旗)が光となって降り、鏡石の森の梢にとどまった。のちに、大雨となり森の光は川をつたって流れ、里の老人がその光り物を取り上げると、五色の幡であった。空海は、この話にいたく感銘を受け、切幡寺を建立したという。
鏡石自然遊歩道コースを行くと、コッテの滝が見えてくる。滝の前に、なるほど牛に似た岩があり、見事な滝だ。
(ニュース和歌山/2018年4月7日更新)
大上敬史さん作製「和歌山県の滝」で、県内の滝が紹介されています。