下津幼小中が合同訓練
東日本大震災後、避難訓練に力を入れる学校が増えている。5月29日には、海南市下津町下津の下津幼稚園、小学校、第一中学校が合同で津波避難場所に指定されている長保寺まで逃げた(写真)。同小6年の竹中大喜くんは「いつか起こると言われる南海トラフ巨大地震を想定しながら避難した。素早く並んで行動することが大事だと思いました」と話していた。
午前10時50分、地震発生の放送直後に大津波警報のアナウンスが流れると、子どもたちはヘルメットをかぶり、玄関へ。上履きのまま、足早に寺を目指した。
避難中、児童、生徒が意識したのが事前に学んだ「お・は・し・も」。押さない、走らない、しゃべらない、戻らないの頭文字を取った避難4原則だ。1・6㌔を静かに、かつ敏速に移動し、放送から20分後には全員が到着した。6年の森本梨瑚(りこ)さんは「地震はいつ起こるか分からないので、いつも気にかけておきたい」と防災意識を新たにしていた。
誘導した下津消防署の奥野弘典さんは「地震発生から40分で津波が来ると言われる中、時間内によくできた。どこへ避難するか日ごろから家族と話し合ってほしい」。同小の前田耕平校長は「実際、地震が起きた時は道路が陥没し、お寺の大門が崩れているかもしれない。色んなことを想像して、自分の命を一番に考えた行動をして」と呼びかけていた。
(ニュース和歌山/2018年6月9日更新)