『おやすみゴリラくん』作・絵 ペギー・ラスマン 訳 いとうひろし(徳間書店)
夜の動物園。管理人のおじさんが動物たちのオリを見回ります。「おやすみゴリラくん」。
いたずらゴリラくん、おじさんの鍵束をこっそり拝借。おじさんの後をついて歩き、みんなのオリを開けちゃった。おじさんは気がつきません。
動物たちは、おじさんの後をこそっと歩きます。最後はおじさんのベッドにもぐりこみ、みんな「おやすみなさーい」。
え~っ、おじさん、どうして気がつかないの!と思う読み手の私たちに、絵本の中からゴリラくんが「しーっ」の合図を送ってきます。
おじさんと奥さんの間で眠る幸せそうなゴリラくん。川の字で眠る日本の家族の姿と重なって見え、読むとなんだかほっこりします。
(和歌山市民図書館司書 額田美那子)
(ニュース和歌山/2018年6月13日更新)