『ねるじかん』 作・絵 鈴木のりたけ(アリス館)

 「さあ、寝る時間ですよ。ひとりで起きて遊んでて、なにかあってもしらないよ」。ちょっとおどしつつ、男の子を寝かしつけるお母さん。男の子の目はランランだけど、お母さんはもうトロントロン。お母さんがうとうとしたその瞬間、ドアがぐにゅう~。壁がうねうね~。でもお母さんは気づかないみたい。

 窓の外を魚が飛んで、電線の上をポストが歩いてる不思議な夜の世界。ひとり冒険する男の子。なんてきれいな世界、これって夢なの?

 翌朝。あれれ? ここにあったポストがいない。まさか…!

 想像力たくましい子ども達と、寝かしつけに奮闘する大人達へ、おやすみの前の1冊にどうぞ。

(和歌山市民図書館司書 額田美那子)

(ニュース和歌山/2018年7月11日更新)