孟子七森八滝一三森。七森とは、不動山那賀寺、根地八幡、今宮、大神宮、春日、里神、梵天の森。八滝は、不動、東向、西向、反命、荒瀬、大橋、水神、裂岩の滝。一三森は、七森に、天神、若宮八幡、牛神、水神、観音堂、妙見の森を加える。
地元の郷土史に、古代から孟子の里には雷が落ちないという伝説がある。それは、火事が起きないことを意味し、神域とされる聖地なのだ。
水神の森。こんなところに滝があるのかと疑いつつ、森に分け入り、沢を下る。竹林を抜けると、滝音とともに、目の前に4段の段瀑が広がった。農耕を守護する神霊を水分の神という。水を支配する神々こそ、我々の命を支えてきた神だとすれば、貴志川に落ちるこの滝は、まさに水神だ。
(ニュース和歌山/2018年9月8日更新)
大上敬史さん作製「和歌山県の滝」で、県内の滝が紹介されています。