長さ六百二十七㍍余りのこの鉄橋は、南海本線の鉄橋中、最大規模であり、南海本線敷設工事の中でも最大難所であったとも言われます。
橋梁が完成する以前は、和歌山側の終着駅は紀の川北岸にある和歌山北口駅でした。鉄橋は明治三十六(一九〇三)年三月十八日の竣工です。トラス橋右横にかすかに虎伏山、和歌山城が見えます。この写真は、鉄橋の完成を記念して作成されたと考えられ、縦四〇×横六〇㌢の大型です。なお、この鉄橋は現在の南海本線上り線です。
(古書肆紀国堂=和歌山市築港1─11=店主の溝端佳則さんのコレクションを紹介します)
(ニュース和歌山/2018年9月15日更新)