地震、台風、猛暑と災害が相次ぐ中、防災について専門家から学びませんか──。和歌山県が実施する「出張!減災教室」は、専門家が地域や学校に出向いて開く体験型出前講座で、年間受講者は約2万人に上る。県危機管理・消防課は「南海トラフの巨大地震が予想され、命を守ることに直結する知識と経験を身につけてほしい」と呼びかける。
和歌山県の体験型教室に年2万人
地震体験車で震度7を体感、和歌山県内で起きる災害の基礎学習、家具固定方法の実演、避難所運営の体験、住宅耐震化講座の5種類。避難所運営体験は、5、6人一組で、支援物資の到着や家族を亡くした人のケアなど、移り変わる状況にどう対応するか、避難所の図面を囲んで話し合う。耐震化講座は模型を使って筋交いがない建物のもろさを実感できる。
2011年にスタートし、昨年は227回、2万670人が受講。小中高校や自治会などからの依頼が多かった。同課は「海沿いは津波、山側は土砂や風水害と地域ごとに内容を変えます。災害時、次に起こる状況を想定し、進んで動ける人を増やしたい」としている。
無料。会場は依頼者が用意。午前9時~午後5時(夜間は要相談)。希望日の2週間前までに申し込む。同課(073・441・2260)。
このほか、和歌山市も出前講座を実施。地域安全課(同435・1005)、予防課(同427・0119)。
写真=地震体験車で大きな揺れに慣れておこう
(ニュース和歌山/2018年9月22日更新)