怖さ:2
山の妖怪
出没地域:かつらぎ町

 ある爺さんが、かつらぎ町の山で柴を刈っていると、どこからともなく「とっつこかー、くっつこかー」と声が聞こえてくる。その声があまりにしつこいものだから、「したいようにせえよう」と返すと、あちらこちらからキラキラ光るものが飛んできて、爺さんの体中に張り付いた。爺さんは驚いて家に帰って見てみると、張り付いたものは金貨や銀貨であった。これが「とっつきぼうし」の仕業であるのだそうだ。その話を聞いた近所の者が山でまねてみたが、欲深い者には松やにしか張り付かなかったという。

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 妖怪をこよなく愛する和歌山市の漫画家、マエオカテツヤさんが毎週土曜日、妖しの世界に誘います。

(ニュース和歌山/2018年9月22日更新)