怖さ:1
家の妖怪
出没地域:有田川町
童子の姿になって現れたり、気に入らないとあちこちへ飛び移ったりする黒仏は、岩手県に伝わる妖怪で、座敷わらし的な存在。昔、黒仏を祀る家が火事になった時、仏壇から外へ飛び出し、家の前にある蓮池の葉に包まって難を逃れたとの話が残る。その後、この辺りで「蓮葉の黒仏さま」と呼ばれている。和歌山にも存在したそうで、有田郡杉野原(現在の有田川町)のとある大きなお堂に祀られていた。そこが火事にあうと、空へと舞い上がり、「おーい、おーい」と叫びながら、南隣の地区、室川の方まで飛んでいったという。
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妖怪をこよなく愛する和歌山市の漫画家、マエオカテツヤさんが毎週土曜日、妖しの世界に誘います。
(ニュース和歌山/2018年11月24日更新)