別名、牝牛の滝。『紀伊続風土記』に、「横座川 水源ゴツテ瀧妙寺瀧といふ二瀧なり。(中略)幡川村中を経て扱澤川に落合ふ」とあり、滝名は妙寺が変化して妙法になったと考えていた。
しかし、寛保2(1742)年、海南市名高浦、専念寺住職であった全長上人が書いた『名高浦四囲廻見』に、「在辺の俗語に虹蜺(こうげい)をミやうじと云、此谷より折々にじの見ゆる故に、にしの滝と名付けしをあやまりてミやうじと云ふか」とある。
虹蜺とは、雨を降らせる水神、空にかける龍または蛇の姿。男女の区別があり、虹は雄のにじ、蜺は雌のにじ。雨によって天地を結び、2匹の龍が水を求めて滝にやって来る。その時、天空に美しい虹が架かるという。
(経路…国道370号から幡川に沿って南へ。途中から山道)
(ニュース和歌山/2019年2月2日更新)
大上敬史さん作製「和歌山県の滝」で、県内の滝が紹介されています。