今、和歌山で旬な人にインタビューする「イマワカ#talk」。新春特別版は、智辯和歌山高校野球部の内野手、黒川史陽(くろかわ ふみや、写真左)選手と、捕手の東妻純平(あづま じゅんぺい、同右)選手です。昨年秋のドラフト会議で、黒川選手は東北楽天ゴールデンイーグルスから2位、東妻選手は横浜DeNAベイスターズから4位で指名を受けました。今年、プロの世界への一歩を踏み出します。(文中敬称略)
出会いは中3
──2人が初めて出会ったのは。
黒川 中学3年の時、NOMOジャパン(中学硬式野球の日本代表)の選考会です。あまり覚えてないんですけど、東妻の肩の強さは記憶に残っています。
東妻 黒川は初めて会った僕らともよくしゃべっていました。気さくなヤツだなあというのが第一印象です。
──その2人が智辯和歌山で3年間、共に汗を流しました。
東妻 黒川は技術はもちろんですが、絶対に勝ちたい、だれにも負けたくないという気持ちの強さも尊敬できる部分です。内野手と捕手、ポジションは違いますが、周りに気を配れるし、視野の広いところは見習っていくべきだと思っています。
黒川 東妻はしんどいときでも目標をしっかり持って、そこに向かってだれに何を言われようとも揺るがない自分を持っている選手。ポテンシャル(潜在能力)はハンパないし、鋼のボディでケガの少ないのもすごいところです。
目指せ打率4割
──昨年10月のドラフト会議、黒川選手は東北楽天から2位指名を受けました。
黒川 こんなに上位で選ばれるとは頭にありませんでした。プロの道に進みたいと智辯和歌山で3年間、練習してきたことは間違いないと当日を迎え、頑張ってきて本当に良かったと思いました。
──直後の記者会見で掲げた目標は「初の打率4割」でした。
黒川 プロでだれも達成していないことをと思い、4割と答えました。
東妻 目標を高く持つからこそ頑張れると思う。僕と黒川は放っておいたらずっと練習していて、『帰れ』と言われるまで帰らないタイプです。黒川はプロに入ってからもその部分は同じだと思います。
1球の重み
──東妻選手は横浜から4位で指名されました。
東妻 目標だったプロの世界でやれることが素直にうれしかったです。
──キャッチャーは高校から始めたそうですね。
東妻 小学校の時はショートとピッチャー、中学では外野とショートでした。智辯に入学し、(前監督の)髙嶋仁さん、(現監督の)中谷仁さんに「キャッチャーはできないか?」と言われ、試合に出たいと必死でしたので、「できます」と答えました。扇の要に座っていながら、センターから見たイメージを描けるのが良いキャッチャーだと言われます。そういう意味では、外野の経験が生きました。
──高校3年間で学んだことは多いと思います。
東妻 春と夏の全国大会に5回行かせてもらい、勝つことの難しさ、1点、1球の重みが身にしみました。評価されるのは結果。結果を出すために、どれだけ準備しないといけないのか、というところは甲子園で学ばせてもらったと思います。
黒川 中谷さんから教えていただいたことは野球ノートに書いています。一流のプロ選手はあいさつのような当たり前のことが普通にできるというのもその一つ。一流と呼ばれる選手を目指し、また、一人の人間として尊敬されるよう、頑張っていきたい。
①座右の銘 ②勝負メシ ③好きなミュージシャン ④和歌山のここが好き ⑤2020年の抱負を漢字一文字で
黒川 史陽
①一流は全てが一流
②松前漬け
③EXILE
④和歌山ラーメン
⑤〝戦〟…勝負の世界で挑〝戦〟し、〝戦〟いたい
東妻 純平
①一意専心
②めん類、チョコ
③ONE OK ROCK
④和歌山ラーメン、のどかなところ
⑤〝掴〟…結果を〝掴〟みとる! 1軍レギュラーを〝掴〟む!
(ニュース和歌山/2020年1月4日更新)