煙出し櫓をのせた家屋や海鼠(なまこ)壁の土蔵が時代を感じさせます。手前の山すそには阿弥陀寺の門があって堤川に架かる木橋は加太橋です。
加太橋をわたり、街中を進むと大きな屋根が称念寺で、そのすぐ北側に加太春日神社の社殿が見えています。その東側に光源寺、加太小学校、重砲兵連隊の練兵場と続きます。
北側の山すその道路は現在の粉河加太線です。明治四十五(一九一二)年六月には加太軽便鉄道が開通し、加太~和歌山口間を結びますが、この写真では駅舎や線路を確認することができません。
写真=現在は高台からの撮影は難しい
※紀国堂店主の溝端佳則さんの古写真コレクションを紹介します。
(ニュース和歌山/2020年6月27日更新)