小学校の名前といえば、地域の名称が付いたものが一般的です。そんな中、今回の疑問は岩出市のヤマンさんから届いた「岩出市の山崎と山崎小学校は離れていますが、何かつながりは?」です。
地図の通り、同市山崎と山崎小学校は、同じ市ではありますが、紀の川を挟んでかなりの距離があります。こんなに離れているのになぜ同じ〝山崎〟なのか。岩出市教育委員会生涯学習課に聞きました。
写真=こんなに離れてるのに同じ「山崎」
つながりはないが、由来は…
「岩出市の山崎と山崎小学校は離れていますが、何かつながりは?」。岩出市教育委員会生涯学習課によると、ずばり、つながりはないとのことでした。ではなぜ同じ「山崎」とついているのでしょう。
まず、山崎小学校について。この周辺は平安時代中期から中世にかけて、「山前(やまさき)荘」と呼ばれていました。1889年に山崎村となり、6年後に山崎小の前身、山崎尋常小学校が開校しました。その後、1956年に岩出町に合併された山崎村は、その地名はなくなりましたが、学校名に〝山崎〟は残りました。ちなみに、山崎村にあった「中野」と「黒木」が一つになり、現在山崎小がある「中黒」になったそうです。
一方の同市山崎。紀の川と貴志川の合流点付近に、御茶屋御殿山と呼ばれる連なった山があり、その一部の突き出た場所が山の崎(先端)であることから山崎村と言われていました。その後、1956年に岩出町に編入されてからも山崎の地名は残りました。
別々の場所にあった同じ地名が、それぞれの形で残り、同じ市にありながら、離れた場所に2つの〝山崎〟ができたんですね。
(ニュース和歌山/2020年8月29日更新)