季節の移ろいが感じられる秋の散歩。町を出歩くと目に付くのが色んな種類の看板です。今回の依頼は和歌山市のガネーシュ・ギリさんから届いた「和歌山市舟大工町に『特定美観地域』の看板が立っていますが、この地域でどんな活動があり、他にどこが指定されていますか?」です。

 行ってみると看板は確かにありますが、これといって変わっている所は見受けられませんでした。この場所でどんな取り組みをしているのか。和歌山市自治振興課の山下英二課長に聞きました。

 


 

特にきれいに保つべき道沿い

 「特定美観地域って何?」。和歌山市自治振興課の山下英二課長によると、「市長が認めた、特に環境美化の促進や美観の保護を行う必要がある地域です」とのこと。

 始まったのは1992年。全国的に町をきれいにしようとの機運が高まった時期で、空き缶や吸い殻、ペットのフンなどのゴミ散乱防止に関する「和歌山市美化推進および美観の保護等に関する条例」が施行されました。

 和歌山市全域が対象ですが、特定美観地域は特に美化を進めている道沿いのことで、主要幹線道路のほか、加太や和歌浦などの観光地までの道沿いを指定。地域内の70ヵ所に看板を設置しています。

 さらに2016年には同条例を一部改正し、JR和歌山駅、南海和歌山市駅、和歌山城公園それぞれの周辺3ヵ所を「ポイ捨て防止重点区域」とし、さらに指定場所以外での喫煙を禁止しました。この区域では、週2〜3回、シルバー人材センターが清掃活動、週1回、市役所職員が巡回指導を行っています。

 美観を保つために、陰の努力があります。気持ちの良い秋の空、市民一人ひとりが町の美化に関心を持ち、ポイ捨てのないきれいな道を歩きたいですね。

(ニュース和歌山/2020年9月26日更新)