現在の休暇村紀州加太の敷地内にあった深山第二砲台とみられる写真です。二十八サンチ榴弾砲(りゅうだんぽう)の中隊教練です。表示板の数字は、射角と方向角を指示するものです。
手前の砲では、砲弾を吊り上げ装填するところ、奥は砲弾を砲身に押し込むところです。すべて人力ですので、発射速度は高くはなかったでしょう。
現地では当時の設備の面影を伝えるものはわずかで、レンガ積みの一部だけですが、近くの第一砲台はよく残り、この写真同様の榴弾砲が鎮座していた丸い砲座や伝声管・弾薬庫・トンネル通路が残っています。
紀国堂店主、溝端佳則さんの古写真を紹介します。
(ニュース和歌山/2020年10月31日更新)