◆歯科
吉村歯科医院 吉村 義孝院長
A. 頭痛には様々なタイプがあり、多くはかみ合わせ(あごのずれ)と関係があるのではと考えられています。たとえば「片頭痛」と、締めつけられるような重い痛みが特徴の「緊張型頭痛」は、頭蓋骨の外(頭皮の下)を走っているすじ(血管や筋肉)に原因があります。
頭を通る血管には、頭蓋骨の内側を通る血管と、頭蓋骨の外の組織を通る血管の2種類があります。なかでも頭蓋骨の外を通る動脈は、生理的な目的で太くなっても痛みは感じませんが、疲れや寝不足、ストレスなどによって自律神経が麻痺すると異常に太くなり、ズキンズキンと脈打つように痛みます。これが片頭痛で、「血管性頭痛」ともいいます。痛みは強く、寝込むこともあります。
かみ合わせ(あごのずれ)によって姿勢が悪くなると、首や頭を支える僧帽筋に負担がかかり、頭部の後頭筋群や側頭筋群の筋肉が収縮し、血流が悪くなります。その結果、首筋が凝って血管や神経が圧迫されて片頭痛が起こったり、首筋の凝りが頭皮下の筋肉にまで及んで緊張型頭痛が起こったりします。かみ合わせを治すことで、頭痛は解消されるか、症状が和らぐと考えられます。
一度、あごのずれについて確認されてはいかがでしょうか。
(ニュース和歌山2015年2月28日号掲載)