しらす、タイ、アジと地元で水揚げされた新鮮な魚を買うことができる和歌浦漁港交流拠点施設「おっとっと広場」(和歌山市新和歌浦)。名産の「わかしらす」が最盛期を迎え、5月には「丼まつり」「朝市」と新鮮な海の幸を味わえるイベントが開かれます。
漁師の食べ方伝授
2006年から春と秋に和歌浦漁港で開いてきた「朝市」の好評を受け、12年に県が同広場を開設した。新鮮な地元の魚を常設販売し、魚の消費拡大と地域活性化につなげるためで、漁港を管理するベイサイド和歌浦が運営し、約10業者が出店する。
和歌浦漁協や下津の戸坂漁協は、近海でとった魚やエビ、海藻などを主に販売し、紀南直送のマグロやカツオなどおなじみの魚も並ぶ。買う際は、三枚におろすなど下処理をし、なじみのない魚の調理法も教えてくれる。また、加工業者や地元旅館は、干ものや天ぷら、かまぼこ、丼、寿司などを提供し、その場で食べられる。
稚魚の放流体験を企画したり、漁師めしの試食イベントを開いたりと地元の魚介類に親しむ機会も設ける。澤口雄正館長は「人気が高いわかしらすは春と秋が最盛期。漁師めしイベントは『こんなにおいしい魚が地元にあったんだ』と、地元の魚介類の良さに驚かれるほどです」。
写真=新鮮な魚がずらり
名物丼が登場
5月2日(土)〜5月6日(水)のゴールデンウィーク期間中、施設内の各出店者が丼を販売する「丼まつり」を開く。
釜揚げしらすに梅干し、大葉を添えたしらす丼を始め、生しらすの天ぷら、マグロ、漬けガツオ、太刀魚、タコ、海鮮ちらしと多彩な丼が、1杯およそ500円で食べられる。県内外から1日に2000人以上が詰めかける人気イベントで、3回目の今回は定番丼に加え、各店が新たな創作丼を提供する。どんな丼かは当日までのお楽しみで、「丼の種類が多く、2杯、3杯と食べる人もいます。魚を知り尽くした漁師らが考えた丼を楽しんで」と澤口館長。
また、5月16日(土)午前10時〜午後2時、和歌浦漁港で恒例の「朝市」を開催。毎回1万人近くが訪れ、鮮魚や加工品、しらすの釜揚げやちりめん、つくだ煮の販売、マグロの解体ショーやフリーマーケット、もちまきがある。
写真=丼まつりでは地元の海産物を使った多彩な丼が登場
出店者、やぶ新の横田千聡さん「新鮮な魚を買うために土曜の朝は行列ができます。飲食スペースは地域のお年寄りの憩いの場になっていて、いつもにぎやかです。冬に比べて春は水揚げされる魚の種類が豊富で、その日の朝にとれた新鮮な魚がたくさん。地元の海の幸を存分に味わってもらえます」
〈営業日〉土日祝のみ
〈時間〉午前10時〜午後2時
〈場所〉和歌浦漁港内
〈アクセス〉バス停「新和歌浦」下車 徒歩3分。施設前に無料駐車場。
〈問い合わせ〉(有)ベイサイド和歌浦 073・446・3308
※「和歌山おでかけ案内所」は今回で終了します
(ニュース和歌山2015年4月8日号掲載)