2015062003kanou

 小学4年で始めた少年野球の経験を生かし、ソフトボールで全国優勝を目指す23歳。紀伊コスモス支援学校高等部2年からソフトボールに転向し、卒業後は同校OBが集まるチーム、コスモスワイルドボアーズで活躍する。働きながら県代表チームの一員として仲間と共に白球を追う。

 わかやま大会に挑む県代表チームは、和歌山県大会2連覇中のワイルドボアーズを中心に、14人で昨秋結成。その中で、反射神経の良さからショートを任される。「試合中も積極的に声を出し、仲間の士気を上げる。技術、精神の両面で頼れる守備の要です」と鳫幕(がんまく)潤監督の信頼は厚い。

 一方、打撃面ではクリーンナップにつなぐ2番を担う。仕事で練習に参加できない日は、夕方に友人と公園へ出かけ、素振りとキャッチボールを欠かさない。試合中、緊張することもあるが、「深呼吸して空を見ると落ち着きます。プレッシャーに負けず、楽しむことを心がけたい。地元で開かれる全国大会では、一つひとつの試合を大切にし、みんなで優勝したい」と白い歯をのぞかせる。

 鳫幕監督は「初めて会ったときは、失敗やうまくできないことに臆病で、挑戦することを避けがちでしたが、仲間と一緒に喜びや苦労を共有する中で、克服できてきた。恐れずにどんどん競技に打ち込み、大会で好成績を収め、さらなる自信につなげてほしい」と見守っている。

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 全国障害者スポーツ大会「紀の国わかやま大会」(10月24日〜26日)に出場する県出身の選手やチームを毎週土曜号で紹介します。

(ニュース和歌山2015年6月20日号掲載)