少年期からの競技経験が買われ、和歌山県代表チームのポイントゲッターとして活躍する。住んでいる和歌山市から練習会場の田辺市へ通えるのは週に1回程度。限られた練習時間でも、経験の浅い選手にアドバイスし、連係プレーの練習にも熱心に取り組む。「積極的に声を出し、連帯感を強めています。皆で1勝を目指したい」と意気込む。
漫画『スラムダンク』の主人公に憧れ、小4でバスケットを始めた。中3で大阪から和歌山へ移り住み、和歌山市西庄のさくら支援学校へ入学。しかし、チームがなかったため、高2から田辺市のはまゆう支援学校のチームで練習する。
県代表は、はまゆうの生徒と卒業生、県内の有志13人で2013年に結成。昨年の近畿大会はベスト4だった。自身は得意のドリブルでゴールへ迫ったり、遠くからシュートを決めたりと、攻撃の中心選手としてチームに貢献。田端桂監督は「能力が高く、相手にとってやりづらい選手。ただ、能力が高いゆえに『自分で』との気持ちが前面に出てしまう場面がある。チームプレーを育てていけば、まだまだ強くなれる」とみる。
練習ではドリブルやシュート、攻守のパターン練習に力を入れる。参加できない日は、自宅でストレッチや筋力トレーニングに励みジャンプ力を強化。「メンバーの技術も上がっていますが、課題はスタミナ。試合後半は動きが悪くなってくる。大会までに体力と技をレベルアップさせたい」とチームを引っ張る。
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全国障害者スポーツ大会「紀の国わかやま大会」(10月24日〜10月26日)に出場する県出身の選手やチームを毎週土曜号で紹介します。
(ニュース和歌山2015年6月27日号掲載)