怖さ:4 山の妖怪 出没地域:龍神村など
夜中に枕元へやってきて、枕をひっくり返す、または、頭と足の向きを変える妖怪。和歌山では木の精霊として伝わる。かつて龍神村に樹齢数百年のモミの大木があった。この木に悪霊が宿ったので、8人の若者が伐り倒すことになった。ようやく5分の1ほど斧を入れて休みをとったが、翌朝見ると斧の跡形もない。見張っていると、削り取った木片を小人が木に詰めこんでいる。そこで木を燃やすことにした。しかし、その夜、数人の小人がやってきて、寝ていた7人の枕を次々ひっくり返した。唯一、飯炊きをまかされ、木に触れていない若者は助かったが、後の7人は全員死んでしまったという。
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妖怪をこよなく愛する和歌山市の漫画家、マエオカテツヤさんが毎週土曜日、妖しの世界に誘います。(ニュース和歌山2016年10月8日号)