手作りのハンバーガー専門店が増える中、「肉本来の味と食感で勝負するバーガーを」と昨年9月、和歌山市十三番丁に開店した「ジョン・マーブルズ・バーガー」。店主、増谷拓也さん(26)は東京、大阪の有名店で腕を磨き、「地元でもグルメバーガー文化を根付かせたい」と意気込んでいます。
食べごたえ重視
──肉厚で大きなバーガーはインパクト大です。
「脂がおいしい和牛ではなく、アメリカ産牛の脂の少ない肩ロースをひき肉にし、さらに同じ肩ロースのかたまりを包丁で粗めに切ったものと半々で掛け合わせています。しっかりとした肉のかみごたえと、赤身のうま味が感じられます。また、ハンバーグの焼き加減はレアにしているので、かめばかむほど肉汁があふれてきます。見た目のインパクトからか、SNSに写真を投稿してくれる人が多いですね」
──メニューの数が豊富です。
「ハンバーガーだけで29種類。和歌山では一番多いと思います。ハンバーグ2枚に肉と相性の良いアボカド、さらにベーコンをはさんだJMBバーガーや、ハワイアンテイストの果物の甘さと肉の味がマッチするパイナップルバーガー、特におすすめは、ハンバーグが2枚と、チェダーチーズの風味が豊かなダブルチーズバーガー。トッピングも12種類と多く、好きな具材でオリジナルバーガーを楽しめますよ」
──パンにもこだわっているそうですが。
「久保丁にある人気パン店のクルトンに依頼しています。大きさや厚さにこだわり、試行錯誤を重ねました。焼き上がりの食感がしっかりとする全粒粉で作ってもらい、さらにこれを鉄板で焼いて、外はパリパリ、中はふんわりに。食べごたえを重視した、僕の理想にピッタリのパンです」
老若男女に人気
──料理はいつから?
「元々、イタリアンの店に勤めていました。そのころ、今のオーナーと出合い、『和歌山で一緒にグルメバーガーの専門店を作ろう』と声を掛けてもらいました。当時の和歌山はまだ専門店が少なく、新しい文化をつくれると思い、大阪の人気店でグルメバーガーの作り方を、東京では日本のグルメバーガー界でトップクラスの有名店で、新しいメニューの作り方や効率の良い店の回し方を学び、2年4ヵ月の修業を経て、和歌山に戻ってきました」
──どんなお客さんが?
「グルメバーガーは大きいものが多いので、大阪や東京では若いお客さんばかりでしたが、ここでは40代以上の方やご年配の方も珍しくないです。口コミで来てくれる人が多く、常連さんもいらっしゃいます」
──今後は?
「季節ごとに限定メニューを出していて、その中でまだ具体的には決まっていませんが、和歌山の旬の食材を使ったオリジナルバーガーを作りたい。梅干しを使った和風のメニューとかいいかもしれないですね。新しいものを生みだし、たくさんの人に〝和歌山のハンバーガー屋といえばここ!〟と、思ってもらえる店が目標です」
【ジョン・マーブルズ・バーガー】
和歌山市十三番丁52 AZビル1階
11時〜21時半 ㊋休み
☎073・425・9388
(ニュース和歌山/2021年2月6日更新)