怖さ:4
町の妖怪
出没地域:和歌山県全域
子どものころ、夜遅くまで寝ないでいると、「子取(こと)りに連れて行かれるぞ」とよく戒められた。この子取りこそ、「夜道怪」の事だと言われている。弘法大師の教えを広めるために全国を渡り歩いた高野山の僧を高野聖(こうやひじり)というが、この名を借りて、僧侶の格好で悪さをするのがいけない。皆、だまされるのだ。「高野聖に宿貸すな、娘取られて恥かくな」なんていう諺までできた。本物の高野聖が聞いたら、さぞくやしいだろう。日本全国を旅する妖怪なので、「やどうか」(「宿を貸せ」の意味)と言って訪ねて来ても、絶対に宿は貸さないように。
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(ニュース和歌山/2021年4月17日更新)