《回答者》
◆眼科
吉村眼科 吉村 利規院長
ほとんどの学校で春の定期健診が終わり、視力測定の結果、一定の基準に満たない児童や、眼科学校医から精査・治療が必要であると指摘された児童は、かかりつけの眼科を受診する時期となりました。
ここ数年、3歳児半健診が普及し、早期に視力チェックが行われるようになったことと、近年、屈折スクリーニングが導入されたことにより、低学年の頃から弱視治療のためのメガネを使用している児童が増えました。私も眼科学校医として学校で健診を行っていますが、新入児や視力低下の児童に対し、屈折異常をチェックする機器を用いて検査し、眼科受診を勧めるかどうか判定しています。
一般に高学年になるほど、視力低下の傾向が見られ、メガネを必要とする児童が増えています。その原因の大半は近視の進行です。子どもの近視は多くの場合、メガネ等で矯正が可能な「単純近視」です。単純近視の進行を遅らせるには、戸外で太陽の光を浴びて活動することが有効であるといわれています。帽子などで紫外線を避け、熱中症を予防しながら、太陽の下で元気に過ごしてください。室内で本ばかり読んだり、ゲームやスマホに没頭するのは、近視を進行させる原因となりかねないので注意しましょう。
(ニュース和歌山/2021年6月26日更新)