紀の川河口近くにあったこの中洲は河川改修工事により、一部は紀の川右岸に取り込まれ、一部は紀の川の本流となって姿を消しました。この写真は現在の土入川の久三橋のやや下手から南南西に向けて中洲を撮影したようです。遠くに青岸から荒浜にかけての松林が見えます。
撮影日は昭和7(1932)年2月1日ですが、4日後の日付で由良要塞司令部の検閲を受けています。なお、当時の中洲の形状は、明治・大正期の陸地測量部作成の二万分の一、または五万分の一地図で確認できます。
紀国堂店主、溝端佳則さんの古写真を紹介します。
(ニュース和歌山/2021年9月11日更新)