《回答者》
◆眼科
吉村眼科 吉村 利規院長
文部科学省の「GIGAスクール構想」は、1人1台のデジタル端末と高速大容量の通信ネットワークが一体整備された教育環境を目指しており、授業でタブレットPCを使うのが特徴です。しかし一方で、デジタル端末による目の健康への影響が心配されています。
デジタル端末を使うときは姿勢を正し、目は画面から30㌢以上離し、蛍光灯の光源などが画面に映り込まないよう角度を調節します。長時間画面を見続けることもよくありません。30分に1回は画面から目を離し、20秒以上遠くを見て目を休めましょう。近視の進行予防も期待できます。また、画面を注視しているとまばたきが少なくなるので、目が乾かないよう、意識してパチパチとまばたきするのも良いですね。デジタル端末の多くは画面から強い光を発するため、入眠作用のあるホルモン「メラトニン」の分泌が阻害され、寝付きが悪くなるといわれています。寝る1時間前からは画面を見ないようにしましょう。休日は、明るい屋外で身体をのびのびと動かすことが勧められます。
デジタル機器と子どもの目の健康に関心のある方は、日本眼科医会のHPにまとめられている「子どもの目・啓発コンテンツ」をぜひご覧ください。
(ニュース和歌山/2021年10月23日更新)