《回答者》
◆外 科
楽クリニック
藤田 定則院長
脱腸の手術は現在、体に無害なメッシュシートを使って弱った部分を補強する方法が主流です。しかし、そのシートがずれてしまったり、患部が十分覆われていなかったり、縮んだりすると再発することがあります。また、治療後、大幅な体重増加や下腹部に大きな力がかかる作業、筋力トレーニングなどをすると、それがきっかけとなって再発する可能性もあります。再発した場合の症状は、しこりやふくらみのほか、痛みだけのこともあります。
再発と診断されれば、前回同様の治療(手術)が原則です。最近は日帰り手術をする医療機関が増え、治療予定を立てるのも楽になってきました。しかし、前回の手術内容や、再発時の健康状態によっては入院が必要な場合もあります。
術後は2~3日ほど療養し、仕事復帰している方がほとんどです。脱腸の再発を疑ったら放っておかず、外科で診察を受けられることをお勧めします。
(ニュース和歌山/2022年8月27日更新)