《回答者》
◆歯 科
しが歯科医院
マウスピース矯正研究会代表
志賀 弘明院長
大人になってから歯並びを矯正する「大人の歯列矯正」は、近年、マウスピースを使用する方法が主流です。
マウスピース矯正で最初に行うのは、カウンセリングと、治療内容や治療のメリット・デメリット、費用等についての案内です。次に、レントゲンやCTを使って歯並びを撮影したり、口腔カメラで精密な型取りを行い、治療を開始します。
治療中は、一定期間ごとにマウスピースを変更します。通院は2週間から2カ月に1回で、装置の適合や歯や歯ぐきの状態等を詳細にチェックします。こうしてマウスピースで徐々に歯を動かしていきます。
治療期間は数カ月から2年程度ですが、治療終了後、放っておくと矯正した歯が戻ってしまうので、リテーナーと呼ばれる器具で歯が戻らないように保定します。なお、マウスピース装着中は、唾液の質や分泌量が低下しがちで、虫歯や歯周病のリスクが高まります。提供する医院においては矯正だけに留まらず、これらのリスクへの対策としてメンテナンスをしっかりと行える経験、知識、技術が必要です。
費用は全体矯正の場合、約60~100万円です。他に、カウンセリングや診断、メンテナンス、リテーナーの費用等も必要です。
(ニュース和歌山/2022年9月25日更新)