《回答者》
◆外 科
楽クリニック
藤田 定則院長
これまで特に問題なかった便通が、便秘気味でスッキリ感もなく、お腹が張ったり、急に下痢になったりすると心配になりますね。環境や食生活に変化があった訳でなければ、大腸検査をおすすめします。
大腸検査では、内視鏡検査が望ましいです。ただ、準備が必要ですし、不安を感じる人もいます。しかし、この検査は、大腸全てを内視鏡でしっかりと観察することができる、とても有意な検査です。大腸の病気は悪性のものだけではありませんし、なにより早期発見・早期治療が肝心です。「受けておけば良かった」と後悔しないためにも、勇気を出して内視鏡検査を受けることをおすすめします。
また、便の中に血が混じっていないかを調べる便潜血検査も大腸がん検査の一つです。便を採取するだけの検査で、市民検診の中にも含まれています。最低限、この検査だけでも受けるようにしましょう。
コロナ禍の生活も概ね落ち着き、以前のような毎日が戻ってきていますが、検診などを先延ばしにする傾向がまだまだ見られます。便通の変化は大腸の病気のサインの可能性もあります。特に、親やきょうだい、血のつながりのある親戚などに大腸がんになった方がいる人は、注意が必要です。
(ニュース和歌山/2022年12月17日更新)