和歌山県立図書館前にある不思議なモニュメントや、海南市黒江地区の玄関先にある大きな桶…。街の風景の中に「あれ? これは何?」と思うオブジェや建物について、これまで調べてきました。
今回は、紀の川市の60代女性から届いた「海南市役所近くにテーマパークの塔のようなものがありますが、あれは何?」です。
市役所の北側、山の上にあるこの塔は、確かに、テーマパークにありそうな西洋のお城風デザインで、目を引きます。だれが何のために造ったのでしょうか。
水をためておく給水塔
「海南市役所の近くに、テーマパークにありそうな塔のようなものが建っています。あれは一体何?」。同市役所に聞くと「市内にある浄水場から届いたきれいな水をため、各家庭へ送る給水塔です」とのことでした。
正式名称は「大池配水池」といい、1995年に建てられました。高さ、幅共に約17㍍ある円筒形。周辺は住宅街で、公園、散策ルートのほか、木々も多く自然豊か。そんな街に馴染むよう景観に配慮し、現在のデザインになりました。
蓄えている水の量は1400㌧。4人家庭1400世帯1日分程度の水が入っています。
同市黒江の室山浄水場から送られてきた水が一度この給水塔にためられ、北赤坂全域と小野田、重根、阪井の一部に送られています。大きな塔の中には、私たちの生活に欠かせない水がたくさん入っていたんですね。
(ニュース和歌山/2023年5月20日更新)