土入川ほとりのビルに、大きな〝酋長〟の看板。ひときわ目を引いた居酒屋アパッチ跡に、6月オープンしたのがニューマルゴです。店長の上田新悟さん(43)はアパッチ経営者の長男。「韓国屋台のポチャをイメージしました。父の店のように長く愛されるように」と目を輝かせます。
韓国屋台風に
─店名を変えました。
「アパッチは、昼は一般的なランチ、夜は居酒屋でした。看板が目立っていたこともあり、みなさんに親しまれていました。アパッチ以外にも同じビルで父がホテル紀州路を、私は地下でイベントスペースを営業していたのですが、新型コロナで大きな影響を受けたことから、家族で打開策を考え、ニューマルゴをオープンしました」
──なぜ韓国屋台風に?
「妻のアイデアです。テーマは『ネオ酒場』。ポスターやメニュー表は昔ながらの雰囲気を残しつつ、韓国屋台のようにネオンを飾り、裸電球や丸い照明でアジアンテイストに演出しています」
──洋食や和食、スイーツまであります。
「自分が『食べたい』と思った料理を揃えたからです。豚バラ焼き肉のサムギョプサル、甘辛いみそダレとザクザク食感がこだわりのヤンニョムチキンなど韓国料理を筆頭に、ハンバーグ、エビフライなどの定番洋食、さらにギョウザ、刺身まで、あまり同時に食卓に並ばない料理を出しています。ワッフル型で焼いたクロッフルという韓国スイーツのクロワッサンも人気です」
新メニュー考案
──料理の修行は?
「全て自己流で、修行には行ってません。小学生のころからインスタントラーメンに調味料や具材でちょっとアレンジしていました。今も当時と同じように『これとこれを合わせたらおいしいかも』『この調理法をこの料理で使いたい』と、自分ならどう調理するか、イメージしていますね」
──人気の品は?
「『ローストびふ丼』です。丸一日かけてうま味を閉じ込めたローストビーフをたくさん乗せています。卵黄と玉ねぎをしょう油ベースのタレと合わせ、ご飯と絡めるのがおすすめです。また、『餃包(ギョーパオ)』という、中身はギョウザで、皮を破ると小籠包(ショウロンポウ)のようにスープがあふれる一品も好評。モチモチで食べ応え十分ですよ」
──今後の展望は?
「今は営業していない午後2時~5時半にカフェタイムを検討中です。その時間しか楽しめないスイーツを用意し、新しいお客さんに来てもらいたい。また、テイクアウトも始めます。昼も夜も、上手に使ってもらえるようにし、長く愛される店にしたいです」
【酒場食堂ニューマルゴ】
和歌山市狐島655-3
営業 11:30~14:00
17:30~23:00
定休日 水曜
電話 073・454・0180
(ニュース和歌山/2023年11月25日更新)