《回答者》

◆整形外科
貴志川リハビリテーション病院
整形外科専門医
木戸 勇介先生

 ロコモティブシンドローム(ロコモ)は、「立つ」「歩く」といった機能(移動機能)が低下している状態を指します。ロコモは健康寿命の阻害要因で、要支援・要介護の原因の第1位、25%を占めています。

 ロコモかどうかを確認する「ロコチェック」を紹介します。①片脚立ちで靴下がはけない。②家の中でつまずいたりすべったりする。③階段を上がるのに手すりが必要である。④家のやや重い仕事(掃除機の使用、布団の上げ下ろしなど)が困難。⑤2㎏程度の買い物を持ち帰れない。⑥15分ほど続けて歩けない。⑦横断歩道を青信号で渡り切れない。1つでも当てはまる場合は、次の「ロコモ度テスト」を行います。高さ40㌢のイスから、片脚を浮かせた状態で立ち上がれるかどうかが判定基準です。一般的なダイニングチェアは高さ50㌢前後ですので、まずはご自宅にあるイスで試すとよいでしょう。

 元気に過ごすためには、運動器の健康が必要不可欠です。ロコモは高齢者だけの問題ではなく、若い人にも当てはまります。皆さん、ぜひ一度ご自身で「ロコチェック」「ロコモ度テスト」を実践してみてください。ロコモ対策など、心配や相談があれば整形外科を受診してください。

(ニュース和歌山/2023年11月25日更新)