《回答者》
◆栄養部
今村病院
管理栄養士
阿波 智巳先生

 ファイトケミカルとは、植物が紫外線や昆虫などから体を守るために作り出された色素や香り、辛み、苦味などに含まれる機能成分のことです。

 人間の体内で活性酸素が過剰に産生されると細胞が悪影響を受け、動脈硬化、心筋梗塞、糖尿病、がんなど、様々な病気の原因になると考えられています。この活性酸素の発生抑制に効果があるといわれるのが、ファイトケミカルが持つ抗酸化力です。ビタミンやミネラル、旬の食材と一緒に摂取し、免疫力アップや健康維持・改善、病気の予防につなげましょう。

 主なファイトケミカルを次に紹介します。  

▽ポリフェノール系=水に溶けやすく短時間で作用しやすい。持続性が低いため、こまめに取り入れると良い。例:赤ワイン、コーヒー、緑茶、蕎麦、ブルーベリー、カカオなど

▽カロテノイド系=強い抗酸化力を持つ。積極的な摂取がおすすめ。例:ニンジン、モロヘイヤ、バジル、トマト、ブロッコリーなど  

▽含硫化合物系=辛みと刺激臭が特徴。コンディションを整えるといわれている。例:わさび、玉ねぎ、ニンニクなど  

▽テルペン系=ハーブやかんきつ類に含まれる。香りには抗うつ効果が期待できる。

(ニュース和歌山/2024年5月26日更新)