怖さ:2
出没地域:和歌山市
山の妖怪

 Aさんが友人と遊びに行った帰り道、突然ぴかぴか光る火が飛んできたかと思うと、目の前で大きな一塊の火の玉となって西の方へ消えていった。一緒にいた友人が「あれが天火や…はじめて見た」と驚きを隠せない様子だった。次の日、天火が消えた場所を見に行くとコガネムシがいっぱい死んでいた。他にも、昼間寝そべって空を見上げていた青年が、目の前を横切る火の玉を見た。面白がって後をつけると、火の玉が消えたあたりにコガネムシがうじゃうじゃいたという。このあたりでは、天火はコガネムシが集まって光を放つものとして認識されていたようだ。

 

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(ニュース和歌山/2024年7月20日更新)